2004年10月13日 04ko1-15 I 実験6−気体1molの体積とアボガドロの法則
今日は実験によってアボガドロの法則を確かめましょう。その前に,アボガドロの法則の復習です。「すべての気体は,同温,同圧では,同体積中に同数の分子を含む」でしたね。分子の数が等しいということは,物質量が等しいということですね。 |
実験6 気体1molの体積とアボガドロの法則 <窒素の体積と質量の測定> 1 窒素のスプレー缶の質量(w1)を測定する。 2 水を満たしたメスシリンダーを倒立させ,ビニール管を差し込む。 3 窒素のスプレー缶に誘導管を接続し,図のようにして水上置換法で窒素を150〜200ml 程度捕集し,正確な体積を記録する。 ![]() 4 窒素を捕集した後,窒素のスプレー管の質量(w2)を測定する。 |
窒素の次に酸素とブタンについても,同様の実験を行いましょう。ブタンは家庭用コンロのカートリッジ式ボンベを使います。 ![]() |
<酸素およびブタンの体積と質量の測定> 5 酸素,ブタンについても,それぞれ操作1〜5を行い,体積と質量を測定する。 1 測定結果をまとめる。
2 原子量から分子量を計算し,気体1molの質量を求める。
3 「捕集した気体の質量(w1−w2)」と「捕集した気体の体積」および「気体1molの質量」の値をもとに,各気体1molが占める体積(この実験の温度・圧力のもとでの体積)を計算する。
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実験結果を確認しましょう。
窒素の原子量を14,酸素の原子量を16,炭素の原子量を12,水素の原子量を1.0とすると,それぞれの分子量と気体1molの質量は次のようになります。
したがって,気体1molが占める体積は次のようになります。 窒素1molの体積=0.190×28/0.23≒23〔l 〕 酸素1molの体積=0.185×32/0.25≒24〔l 〕 ブタン1molの体積=0.160×58/0.39≒24〔l 〕 気体1molの体積は,ほとんど一致しましたね。ただし,有効数字2桁です。 それでは,考察です。 |
同じ物質量の気体の体積は 同温・同圧で同じ物質量(同数の分子を含む)の気体であれば,気体の種類に関係なく同じ体積を占める。 アボガドロの法則は 標準状態で,1molの気体の体積は,気体の種類に関係なく22.4l を占める。 気体の体積と,圧力・温度の関係について,もう少し詳しく説明しましょう。詳しいことは化学IIで扱いますが,ボイルの法則というものがあります。ボイルの法則は,「温度が一定のとき,一定量の気体の体積は圧力に反比例する」というもので,気体の体積をv,圧力をp,比例定数をkをすると,pv=kと表すことができます。また,シャルルの法則は「圧力一定のとき,一定量の気体の温度を変化させると体積は温度に対して直線的に変化する。1℃の温度上昇(降下)で,体積は0℃のときの体積の1/273だけ増加(減少)する」というもので,気体の体積をv,絶対温度(−273℃を原点としてセルシウス温度と同じ目盛りで表した温度)をT,比例定数をkとすると,v=kT と表すことができます。 先ほどのデーター例は,16℃,1013hPaの条件で測定したものです。16℃は絶対温度で273+16=289〔K〕です。したがって,0℃のときの体積は,23/289=x/273,x=23×273/289≒22〔l 〕となります。圧力は1013hPaですから,標準状態の圧力です。 |
実験によってアボガドロの法則を確かめることができましたね。それにしても,アボガドロという人はすごい人だったのですね。今なら間違いなくノーベル賞でしょう。しかし,約半世紀の間,業績が認められなかったというのは不幸なことです。今日の実験のポイントは,次の通りです。 1.気体1molの体積は,気体の種類に関係なくほぼ等しいです。 2.気体1molの体積は,圧力や温度によって変化します。 3.標準状態で,気体1molの体積は,気体の種類に関係なく22.4l です。 |