2005年1月20日(木) 04ko2-41 アルデヒド
今日は,アルデヒドについて学びます。アルデヒドといえば還元性ですね。アルデヒドの還元性を中心に進めていきましょう。今日の学習内容は,次の通りです。 (1)アルデヒド (2)アルデヒドの性質 最初はカルボニル基とアルデヒド基についてです。 |
25 アルデヒド カルボニル基(ケトン基)>C=Oをもつ化合物をカルボニル化合物という カルボニル化合物のうち,カルボニル基に結合する2個の置換基が, ともに炭化水素基→ケトン 少なくとも一方が水素原子→アルデヒド (1)アルデヒド aldehyde アルデヒド基−CHOをもつ化合物 低分子量のアルデヒドは,刺激臭をもち,水に溶けやすい CH4 methane → HCHO methanal(formaldehyde)
CH3OH + CuO → HCHO + H2O + Cu C2H6 ethane → CH3CHO ethanal(acetaldehyde)
CH3CH2OH + (O) → CH3CHO + H2O 酸化剤 二クロム酸カリウムK2Cr2O7(硫酸酸性) Cr2O72− + 14H+ + 6e− → 2Cr3+ + 7H2O 橙赤色 暗緑色 工業的には PdCl2−CuCl2 2CH2=CH2 + O2 → 2CH3CHO HgSO4 CH≡CH + H2O → 〔CH2=CH(OH)〕 → CH3CHO ビニルアルコール |
くどいようですが,アルデヒドといえば還元性です。アルデヒドの還元性による銀境反応やフェーリング液の還元について,詳しくみていくことにしましょう。 硝酸銀水溶液にアンモニア水を加えると何ができましたか。水酸化銀ではなかったですね。酸化銀の沈殿ができます。さらにアンモニア水を加えていくとその沈殿が消えましたね。アンモニアの錯イオンができたからですね。 |
(2)アルデヒドの性質 <銀鏡反応> 硝酸銀溶液にアンモニア水を加えると 2Ag+ + 2OH− → Ag2O +H2O 酸化銀が沈殿する さらにアンモニア水を加えると Ag2O + 4NH3 + H2O → 2[Ag(NH3)2]+ + 2OH− ジアンミン銀(I)イオンが生じて沈殿が消える これにアルデヒドを加えると RCHO + 2[Ag(NH3)2]OH → RCOOH + 2Ag + 4NH3 +H2O これは酸化・還元反応である R−CHO + (O) → R−COOH 酸化数0 酸化数+2 C原子の酸化数増加→酸化されている [Ag(NH3)2]+ + e− → Ag + 2NH3 酸化数+1 酸化数0 Ag原子の酸化数減少→還元されている ジュワーびんや鏡の製造に用いられる <フェーリング液の還元> A液…CuSO4aq B液…KNaC2H2(OH)2(COO)2 + NaOHaq 酒石酸ナトリウムカリウム(ロッシェル塩) A液とB液を混ぜると濃青色(Cuの錯イオン)になり,水酸化銅(II)Cu(OH)2はできない RCHO + 2Cu2+ + 5OH− → RCOO− + Cu2O + 3H2O これも酸化・還元反応である R−CHO + (O) → R−COOH 酸化数0 酸化数+2 C原子の酸化数増加→酸化されている Cu2+ + e− → Cu+ 酸化数+2 酸化数+1 Cu原子の酸化数減少→還元されている |
酒石酸C2H2(OH)2(COOH)2の名前は,ぶどう酒醸造の際にできる沈殿物である酒石からきています。そしてフランスのパスツールをはじめ,多くの化学者の研究のテーマになったのです。詳しいことは光学異性体ところで扱いますが,化学の進歩に貢献した物質であると覚えておいてください。 ![]() それでは,今日の学習内容の確認です。 1.第一級アルコールを酸化すると,何になりますか?→アルデヒド 2.アルデヒドを酸化すると,何になりますか?→カルボン酸 3.アンモニア性硝酸銀水溶液をアルデヒドで還元すると,どのような変化が見られますか?→銀が析出する。 4.フェーリング液をアルデヒドで還元すると,どのような変化が見られますか?→赤色の酸化銅(I)が沈殿する。 5.メタノールの蒸気を,熱した銅線に触れさせると何ができますか?→ホルムアルデヒドと水 6.エタノールを硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液で酸化すると,溶液の色は何色に変化しますか?→暗緑色 |