2005年5月17日(火) 05ko3-10 理想気体の状態方程式
 前回は,ボイルの法則とシャルルの法則を学びました。ボイルの法則は温度が一定のとき,シャルルの法則は圧力が一定のときという条件がつきましたね。ボイルの法則とシャルルの法則を1つにまとめることはできないのでしょうか。
 今日の学習内容は,次の通りです。
(1)気体の体積と圧力,温度
(2)気体定数
(3)状態方程式
(4)状態方程式と分子量
 それでは,気体の体積と圧力,温度の3つのものについて考えてみましょう。
 

7 理想気体の状態方程式
(1)気体の体積と圧力,温度
 
 ボイルの法則とシャルルの法則をまとめると,
 一定量の気体の体積 は,圧力 に反比例し,絶対温度に比例する。 
 この関係をボイル・シャルルの法則という。
 アボガドロの法則を覚えていますね。同温・同圧で比較したとき,気体の体積はその中に含まれる気体の粒子数(いいかえると物質量)に比例するというものです。これを使って,ボイルシャルルの法則の比例定数 を求めてみましょう。 

(2)気体定数
 標準状態→1013hPa,0℃(273K),
 標準状態における気体1molの体積=22.4〔 /mol〕
 pv / =1013〔hPa〕×22.4〔 /mol〕/273〔K〕=83.1〔hPa・ /(mol・K)〕
 →気体定数,記号R
 もう一度,今までの話を整理しておきましょう。まず,ボイルの法則より/は一定,は定数)の関係がありますね。は物質量です。そして,シャルルの法則より は一定,は定数)の関係があります。この2つの関係より,ボイルシャルルの法則を導くことができました。さらに,アボガドロの法則よりは一定,は定数)の関係があります。これら気体の3つの法則をすべて1つにまとめると,どのようになるのでしょうか。気体の体積は,物質量 と絶対温度 に比例し,圧力に反比例することが分かります。

(3)状態方程式
 気体定数 を用いると
 pVRT
  は1molあたりの体積だから,物質量〔mol〕のときの体積を 〕とすると,
 V/
 したがって,pVRT に代入すると,pvnRT
 気体の体積 は,物質量と絶対温度に比例し,圧力に反比例する 
 この式を,理想気体の状態方程式という。
 モル質量〔g/mol〕の気体の分子量は,モル質量の数値部分の でしたね。したがって,気体の分子量を知るためには,モル質量がわかればよいのです。
 理想気体の状態方程式を使うと,気体のモル質量を求めることができます。

(4)状態方程式と分子量
 モル質量=〔g/mol〕,質量=〔g〕,物質量=〔mol〕のとき,
pvnRT より pvwRT/
 したがって,
 wRT/(pv) 
気体のモル質量M は,気体の圧力,体積,温度,質量 を測定すると求められる。
 気体の密度を〔g/cm〕とすると,
/ だから,
 dRT/ 
気体のモル質量 は,温度,圧力 における気体の密度 を測定すると求められる。
 それでは,今日の学習内容を確認しましょう。
1.ボイルの法則とシャルルの法則から,一定量の気体の体積は,(ア)に反比例し,(イ)に比例します。
2.1の関係を,何といいますか?
3.2の法則が厳密に成り立つと考えた気体を何といいますか?
4.83.1〔hPa・ /(mol・K〕は何という定数ですか?
5.4の定数の記号は何ですか?
6.3の状態方程式を示しなさい。
7.6の式を使うと分子量を求めることができます。モル質量はどのような式で与えられますか?


1.ア:圧力,イ:絶対温度
2.ボイル・シャルルの法則
3.理想気体
4.気体定数
5.R
6.pvnRT
7.wRT/(pv