今日は,イオン交換樹脂について学びましょう。さっそく実験です。ここに,2本のカラムがあります。この中に,何か樹脂が入っています。このカラムの中に塩化ナトリウム水溶液を通します。出てきた液を三角フラスコに取ります。三角フラスコには,BTB溶液を数滴加えておきます。 ![]() 陽イオン交換樹脂を通った塩化ナトリウム水溶液は,黄色に変化しました。また,陰イオン交換樹脂を通った液は,青色に変化しました。 今日の学習内容は,次の通りです。 (1)陽イオン交換樹脂 (2)陰イオン交換樹脂 構造が複雑ですが,がんばりましょう。 |
32 イオン交換樹脂 溶液中にあるイオンを別の種類のイオンに取り替え交換するはたらきをもつ合成樹脂 HR + Na+ ⇔ NaR + H+ ROH + Cl− ⇔ RCl + OH− |
1935年イギリスのAdamsとHolmesが合成樹脂のイオン交換作用を発見しました。さらに,1944年アメリカのD’Alelioがポリスチレンを母体とするイオン交換樹脂を発見しました。合成樹脂の分子中にカルボキシル基−COOHやスルホ基−SO3Hなどの酸性の基を多くもつものは,電離により水素イオンを生じます。この合成樹脂を電解質の水溶液に入れると,水素イオンと電解質の陽イオンを交換することができます。このような合成樹脂を,陽イオン交換樹脂といいます。 |
(1)陽イオン交換樹脂
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合成樹脂の分子中にアルキルアンモニウム基などの塩基性の基を多く含むものは,その水酸化物イオンが電解質の陰イオンと交換します。このような合成樹脂を,陰イオン交換樹脂といいます。 |
(2)陰イオン交換樹脂
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CH3-O-CH2Clはメチルクロロメチルエーテルです。塩化ナトリウム水溶液を陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の両方を通すと,どうなるでしょう。Na+はH+に,Cl−はOH−に変わりますね。そして,H+ + OH− → H2O,すなわち,塩化ナトリウム水溶液は純水に変わるのです。イオン交換樹脂で陽イオンや陰イオンを除いた水を,イオン交換水といいます。本校の化学研究室でも,イオン交換水をつくり,さらにそれから蒸留水をつくっています。 それでは,今日の学習内容の確認です。 1.一般に,溶液中にあるイオンを別の種類のイオンと取り替え交換するはたらきをもつ合成樹脂を何といいますか? 2.合成樹脂の分子中にカルボキシル基やスルホ基などの酸性の基を多く含むものは,基の何イオンと電解質の何イオンを交換することが出来ますか? 3.合成樹脂の分子中にアルキルアンモニウム基などの塩基性の基を多く含むものは,その水酸化物イオンが電解質の何イオンと交換しますか? |
答
1.イオン交換樹脂
2.水素イオンと陽イオン
3.陰イオン