今日は,タンパク質の性質について学びましょう。卵のしろみには,主にアルブミンやグロブリンの2種類のタンパク質が含まれています。ところで,私たちは,ゆで卵や目玉焼き,卵焼きなど,加熱をして卵を食べますね。加熱をすると,卵は固まってしまいます。このような変化をタンパク質の熱変成といいます。これは,タンパク質の特徴です。どうして,タンパク質を加熱すると固まってしまうのでしょうか。 タンパク質を構成するアミノ酸の順序を一次構造,α-ヘリックスやβ-シートのような定まった構造を二次構造,それらが集まってまとまった構造を三次構造といいます。タンパク質の二次構造,三次構造は,炭化水素鎖間の疎水基どうしの結合や分子内の水素結合で保たれています。これらが切れると,一次構造を保ったままのタンパク質は,もとと違った状態になるのです。 今日の学習内容は,次の通りです。 (1)変性 (2)ビウレット反応 (3)キサントプロテイン反応 (4)ニンヒドリン反応 (5)硫黄の検出 (6)酵素 内容が多いですが,頑張って下さい。最初は,タンパク質の変性です。 |
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尿素CO(NH2)2のことを英語でureaといいます。その尿素を静かに160℃くらいで熱するとビウレットbiuret NH2CONHCONH2というものができます。このビウレットを塩基性にして,硫酸銅(II)水溶液を加えると赤紫色になります。これが,ビウレット反応です。 ![]() |
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手に濃硝酸をつけたことがありませんか。ほとんど痛みがなく,気が付かないことが多いのですが,後で,指先が黄色になっていることがあります。これはキサントプロテイン反応といって,ベンゼン環をもつアミノ酸の呈色反応です。ベンゼンと硝酸といえば,ニトロ化を思い出すでしょう。ニトロベンゼンの色は黄色でしたね。キサントプロテイン反応は黄色なのです。ただし,塩基性にすると橙黄色になります。
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アミノ酸の実験でニンヒドリン反応について学びましたね。タンパク質でもニンヒドリン反応が見られます。タンパク質では,アミノ酸のアミノ基はペプチド結合に使われますが,結合に関与していないアミノ基も多くあります。そのアミノ基が関与するのでしょう。 |
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タンパク質にはシステインやメチオニンなどのように硫黄を含むアミノ酸があります。これらを構成アミノ酸とするタンパク質に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱し,酸を加えて中和したのち酢酸鉛(II)水溶液を加えると,硫化鉛(II)の黒色沈殿が生じます。
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体内の化学変化の多くは,酵素が触媒として働いています。この酵素はタンパク質を主体とした物質です。主な酵素を紹介しましょう。
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タンパク質は生命現象における根元的な物質です。しかし,私たちは,タンパク質について十分理解できているとはいえません。現在,コンピュータやマススペクトルの進歩によって,タンパク質の研究は急激に進んでいます。皆さんの中には,その研究に参加する人がいるかもしれませんね。 ![]() それでは,今日の学習内容の確認です。 1.タンパク質に,熱・酸・塩基・アルコール・重金属イオンなどを作用させると凝固します。これを何といいますか? 2.タンパク質にうすい水酸化ナトリウム水溶液を加え,少量の硫酸銅(II)水溶液を加えると,何色になりますか?また,その反応を何といいますか? 3.ベンゼン環を分子に含むタンパク質に,濃硝酸を加えて加熱すると,何色になりますか?また,その反応を何といいますか? 4.タンパク質溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱し,酸を加えて中和した後酢酸鉛(II)水溶液を加えると,何色の沈殿ができますか?また,その沈殿は何ですか? |
答
1.変性
2.赤紫色,ビウレット反応
3.黄色,キサントプロテイン反応
4.褐色(黒色),硫化鉛(II)